成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地(以下、成都パンダ基地)は、市内中心部(天府広場)から10km、双流国際空港から30km、天府国際空港から70km。成都市成華区パンダ大通り1375号に位置しています。世界を代表するジャイアントパンダ域外保全基地、科学研究・繁殖基地、教育普及基地及び文化観光基地であり、3.07km2の敷地面積を有しています。「ジャイアントパンダ域外保全生態示範プロジェクト」の基地として、ジャイアントパンダやレッサーパンダなどの中国固有の絶滅危惧野生動物保護と繁殖を行っています。緑豊かな山と清らかな水があり、鬱蒼とした森は多様な野鳥の鳴き声で満ち、「パンダの自然の楽園、私たちの理想郷」と謳われています。
一.ジャイアントパンダの繁殖
成都パンダ基地は過去 30 年に渡り、革新的な科学研究を通じて、ジャイアントパンダの人工飼育と管理、繁殖と哺育、疾病予防・コントロール、個体群の遺伝子管理などの難題を克服し、世界最大の飼育ジャイアントパンダ域外保全個体群を確立させ、その個体数は 244頭以上です。さらに、成都パンダ基地にはレッサーパンダ160頭以上も飼育しており、こちらも世界最大の飼育レッサーパンダの個体群です。
二.ジャイアントパンダの科学研究
成都パンダ基地は過去30年に渡り、革新的な科学研究を通じて、ジャイアントパンダの人工飼育と管理、繁殖と哺育、疾病予防・コントロール、個体群の遺伝子管理などの難題を克服し、多くの技術的難関も突破し独創的な成果を生み出してきました。国内外で飼育ジャイアントパンダに関しての技術力の高さ、科学技術研究の成果、応用効果等で最も優れたジャイアントパンダ域外保全示範機関として公認され、2014年に中央組織部、中央宣伝部、人力資源社会保障部、科学技術部から共同で「中国国家技術人材先進集団」の名誉称号を授与されました。
三.ジャイアントパンダの保護教育
2000年、成都パンダ基地は中国全国野生動物保護の一貫として、率先して科学普及教育部門を設立しました。2021年には、世界初のジャイアントパンダがテーマのインタラクティブ体験博物館を開館させ、過去10年間で3,000回以上の科学教育イベントを主催及び他の機関と共同開催しました。これまでに、「中国国家科学普及教育基地」「中国青少年科学技術教育基地」「中国生態環境保護科学普及基地」「‘学習強国’科学普及教育基地」「中国青少年自然教育グリーンキャンプ地」「海峡両岸交流基地」などの称号を受賞して来ました。2020年に科学技術部、中央宣伝部、中国科学協会から共同で「中国科学普及先進団体」の名誉称号を授与されました。
四.ジャイアントパンダ観光
成都パンダ基地は、「科学研究と観光を同様に重視する」方針から、「生産、教育、科学研究、観光」が一体となった持続可能な開発モデルを実践しています。造園はジャイアントパンダの野生生態環境を模倣し、産室、飼育エリア、科学研究センター、パンダ病院などを配置し、豪華なジャイアントパンダコテージは山林を生かしてゆったりと配置され、異なる年齢のジャイアントパンダたちが、一堂に仲良く生活しています。過去に国連で最高の環境賞である「世界500選」賞を 2 回受賞しており、2006年には中国国家AAAA級観光地に選ばれました。長年にわたり、成都パンダ基地に訪れた国連や国家の元首などの高官や貴賓数は10万人以上に達し、年間の最高観光客数は約900万人です。
五.成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地・都江堰市繁殖野生復帰研究センター「パンダ谷」
成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地・都江堰市繁殖野生復帰研究センター「パンダ谷」は敷地面積約2004ムー(1,336,000㎡)、千年の歴史ある都江堰水利プロジェクトと道教の聖地である青城山に隣接しています。成都市から50km、都江堰市から約3kmの都江堰市玉堂街道に位置し、パンダ谷への交通は、成都から灌県(現都江堰市)までの高速道路や鉄道、趙公山から青城山までの環状道路が利用でき非常に便利です。竹が生い茂り、小川はさらさらと流れ、鳥がさえずり花が香り、自然条件や気候に恵まれ、700種以上の動植物が生息する、絶好のジャイアントパンダ野生復帰基地です。「パンダ谷」は2015年4月20日に正式にオープンしました。現在、「パンダ谷」では年間10頭以上のジャイアントパンダが暮らしています。